アスペルガー症候群に対する誤解と偏見に対する正しいお勉強

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自閉症の1つとして数えられているアスペルガー症候群、一部では馬鹿にするための罵倒の言葉としても使われています。

あまり良い印象を与えないワードであるアスペルガー症候群ですが、現代になって本当に少しずつですが認知度も広まっており、一般的な症状であると理解している人も増えて来ています。

今回はよりちゃんとアスペルガー症候群について知ってもらうための解説と、アスペルガー症候群の子供に対する正しい勉強方法をお教えします。

アスペルガー症候群とは?

そもそもアスペルガー症候群とは何か、知らない人もまだまだ多い症状です。

それこそ実際に悪口として使ってる人の中で本来の意味を知っている方はいったいどれ程居るのでしょうか?

 
アスペルガー症候群とは、人と接する際の意思疎通能力や社会性、想像力などに不足のある人で、尚且つ知的障害などや言語能力の発達障害などを伴わないものです。

つまり、対人関係が苦手であったり、どうしても集団に合わせる事が苦手であったり、他人の気持ちを考える事ができないといった症状を持つ人の事をいいます。

アスペルガー症候群がマイナスイメージの障害として印象づけられているのは、これらの症状が原因でしょう。

 
・空気を読んだり、その場の空気に合わせて行動することができない。

・冗談が通じず、嘘を真に受けたり会話の間を考えない。

・スケジュール管理ができず、急な変更に対応できない。

・自分の興味がない事には頑なに手を出さず、1人で熱中している。

・他人の気持ちを考えて言葉を選ぶ事ができない。

他にも人によって異なる症状や、歳によって現れたりなくなったりする症状もあります。

総じて「良好な人間関係を築く事が苦手で、理解されない事に苦しんだりする」症状と言えます。

アスペルガー症候群の長所

とはいえ悪い事ばかりの症状では無く、上手く活かす事ができれば他の人にはできない事ができる特徴もあります。

それが「好きなもの、興味を持ったものに対する異常な熱意」です。

自分が興味を持たないものに対してはいくら進められようが無関心極まるという特徴がありますが、その反対に自分が興味を持ったことに対しては異常なまでに熱中し、優れた記憶能力や集中力、こだわりややりこみを発揮し、普通の人よりも優れた成果を残すことができたりもします。

また、急な変更や環境の変化が苦手なのに対して、「決められた事に対する忠実さ」はこれまた優れています。

例えば、自身でスケジュールを構築して管理すること自体は苦手ですが、予めこれはこの時間に、これはこの時間までと決められている事をしっかりと守り、規則にきちんと従う事ができます。

いわば人間特有の決められた事に対する天邪鬼な部分が殆ど無いと言えるでしょう。この点は決められた事をしっかりとやるという意味にもなりますので、仕事をする上では重要なのですが、そこで変更や変化に弱いという欠点が足を引っ張ってしまいます。

きちんと決められた事は無意識に守る、ですが急に変更になったり真逆の事になると途端にできなくなってしまいます。

それこそ今まで授業にしっかり間に合い、決められた時間に合わせた用意もできていたのに、急に時間割が変更されたり教室を移動する事になったりすると途端に準備が間に合わなくなったり遅刻してしまったりするといった具合です。

また、学習能力も少々ばらつきがあり、できる分野は平均以上に得意になるが、できない分野はとことんできないと、「平均的に物を行う」ということが苦手になりやすいです。

特に、一点特化よりも平均的な成績を重視する現代の教育体制では、この「できない部分はとことんできない」という欠点が足をひっぱり、特定の教科だけどれだけ頑張ってもついていけず、最悪登校拒否に繋がったりもします。

アスペルガー症候群に対する理解度の低さ

アスペルガー症候群は前述の通り、知恵遅れや言語の発達障害などが無い、コミュニケーション能力に関する発達障害であるため、知らない相手にとっては障害者であると理解されにくいという問題があります。

それこそ、他の障害者同様に「耳に障害があるから聞こえない」というのと同じで「目を合わせて長時間会話できないからしない」という事も、知らない相手からすれば「目を合わせて会話できない上に障害だと言い訳している」と受け取られる事もあり、うつ病などの二次障害を引き起こしてしまったりもします。

アスペルガー症候群の子供に対する正しい勉強方法と接し方

さて、ではここでアスペルガー症候群の子供に対する正しい接し方と勉強方法についてですが、最初に言っておく事として、無理やりやらせるのは駄目です。

アスペルガー症候群の場合、やらないからできないのではなく、やってもできないという障害なのですから、「もっと頑張れ」だとか「ちゃんとやらないから駄目」という強制や叱ったりする行為は意味がありません、むしろ逆に精神的に追い詰められてしまいます。

できない分野に関しても、ある程度の環境を用意さえすれば壊滅的な点数は免れる事はできます。苦手分野を勉強させたい場合は、高得点を目指したりさせるのでは無く、努力した事を褒めるようにすると、少なくとも努力が嫌になることはありません。

そして、逆に得意な分野に関しては非常に高い伸びしろがあり、それこそ得意教科は学年トップを取り続ける事ができる、そんな事もあります。

ですが、どの教科が得意なのかは本人の興味や得意な事によって左右されますので、数学が得意な子も居れば国語が得意な子も居ます、まずは見つける事から始めましょう。

そして、何か得意な事を見つけてあげたのなら、それを否定したりせずに褒めて伸ばしていきましょう。

逆に、得意分野を否定されたりするとできない分野だけ残り、自分は何もできない人間なんだと自信が無くなり悪い症状が目立つ事になります。

アスペルガー症候群の子は得意分野を伸ばしていき、将来その分野で仕事ができるようになるようにしてあげるのが最も良い方法です。

勉強だけでなく接し方も同様、できないことを言ってもわからないという障害ですので、繰り返す事を強く叱るよりも、ちゃんとできたことをしっかり褒める方がいい影響を与えます、これに限らず教育において叱り過ぎは自信を無くしたり、怒られることにトラウマを抱え本来の能力を発揮できなくなります。

アスペルガー症候群の印象について

主にコミュニケーション能力に問題があるため、集団から孤立し、結果としていじめられたり悪い部分を酷評されたり、精神的に追い詰められてうつ病などの二次障害を併発したりするというのが、悪い印象の原因でしょう。

ですが、それに対して得意分野や興味のあることに対して異常な伸びしろを見せるのは常人にはとても真似できない事であり、それこそ得意分野で成果を残すことができたのならば、「天才」と呼ばれる事になるでしょう。

また、「天才」には変わった人が多いと言われるように、アスペルガー症候群の人に対する他人の評価は大抵「変わった人」というものが多いのです。

そしてあまり知られていないのにも関わらず、実はアスペルガー症候群というのはそれほど珍しくもない障害です。

狭義におけるアスペルガー症候群の障害者はおよそ4000人に1人と言われており、その症状の度合いや本人・周囲の自覚有無によって本来の数はもっと多いとされているため、最も身近な障害であるという意見もあります。

それこそ「他人の気持ちを考えずに傷つけることを平気で言う」人が相手をアスペだと馬鹿にしていても、馬鹿にしている本人がアスペルガー症候群だという事も十分にありえるのです。

まとめ

少なくとも障害であるから他人に劣っているというわけではありません、特にアスペルガー症候群の共通する特徴として得意分野に対する高い能力があります、その点を考えるとアスペルガー症候群は特定分野に対して他人よりも優れた才能を有する障害とも言えるのです。

馬鹿にするのも間違いですし、かといって悩みを抱えることも間違いです。

れっきとした障害の1つであり、相談することでしっかりと対応してくれる医師も居ますので、もし自分が、家族が、知り合いがアスペルガー症候群だと思ったのであれば、まずは当てはまる特徴を見つけ出し、医師に相談してみると良いでしょう。

とはいえまだ知名度は低いため、相談に対応できる医師が多いわけではありません。まずは発達障害者支援センターなどで相談して医師を紹介してもらったりすると良いでしょう。

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